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正月彩るチョロギ収穫 小料理店から待ち望む声

チョロギの出来を確認する行藤さん
正月を彩る伝統食材・チョロギは毎年、東京や京都、大阪、名古屋の小料理店から待ち望む声が寄せられます。巻き貝のような形と、レンコンのような食感が特長の縁起物です。現在、県内では、びほく地区だけで12人が17㌃で栽培。作り手が少なく栽培記録がほとんどないことや、異常気象の影響もあり、栽培は高難度です。
生産者の一人、高梁市の行藤照雄さん(77)は長年、大工として働いてきました。チョロギを生産する姉の勧めで2年前から栽培を開始。2月ごろに植え付け、11月下旬から12月中旬に収穫期を迎えます。
チョロギは土や葉に少し触れただけでも枯れてしまう繊細な作物で、雑草取りも一苦労です。猛暑で葉が枯れるトラブルもあり、行藤さんは水分管理の徹底が必要だと判断しました。
ほ場を小まめに確認し、頻繁に水を与えて乗り切りました。例年なら葉が枯れ始めることで収穫時期を判断できます。しかし、今年は青々としたままで見極めが難しく、モグラによる被害も重なりました。丁寧な管理のかいがあり、年末の今は収穫時期に追われるほどの仕上がりとなりました。
乾燥を防ぐため、出荷が終わるまでは暖房の使用も控えます。行藤さんは「心を砕いた分、待っていてくれる料理店に届けられることがうれしい。来年の暑さは気がかりだが、やりがいがある」と話します。
JAの担当者は「和食店では、チョロギを使うことで一皿の付加価値が高まる。安定した高単価の実現へ、生産者と取り組みたい」と話しました。
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