浅口市の浅口トレビス部会は、トレビスの作期拡大による単価向上に取り組んでいます。春作で早取り品種を試験的に導入し、出荷量が少ない時期を狙ったことで、単価は前年の約２倍となりました。
トレビスの春作は例年、５月下旬～６月上旬・中旬が出荷期となります。今年は早取り品種を導入し、５月上旬からの前倒し出荷に挑戦しました。
栽培時期を早めたことで温度管理が難しくなり、玉の大きさにばらつきが生じ、廃棄が多く出た点が課題として残りました。今後は高単価を維持しながら、品種を安定させるため、栽培技術の向上や研修を重ねる考えです。
秋作でも晩生品種を導入し、出荷が減少する１、２月に出荷量を伸ばす試験的な取り組みも進めています。現在２人の生産者が実証栽培をしており、例年１月上旬までの出荷を、１月末まで延ばし、単価向上を目指します。
今年の秋作は１１月下旬から出荷が始まり、１２月にピークを迎えています。出荷は１月末までを予定し、東京・大田市場、豊洲市場に出荷するほか、カット野菜用としてロック・フィールドにも出荷しています。
クリスマスなどの需要期に合わせ、市場からの引き合いも強く、ホテルや小売店からの需要が高いです。
今年は適正な水分管理で葉がよく締まり、低温栽培によって色味も深いです。鮮やかな濃紫色としっかりとした苦みの高品質となっています。
西山茂部会長は「今後も生産量の増加と品質向上に努め、高単価を目指した栽培を続けたい」と意気込んでいます。