吉備路もも出荷組合は11月12日、今季の締めくくりとなる極晩生品種「冬桃がたり」の選果作業を開始。14日からはJA直売所「旬感広場」で販売もスタートし、冬の味覚として注目を集めています。
「冬桃がたり」は、夏季の品種に比べやや小ぶりながら、平均糖度15度と甘みが強く、なめらかな果肉と香りの豊かさが特長。開花や袋掛けは他品種と同時期だが、ゆっくり育ち冬に成熟する希少な白桃で、日持ちのよさから冬のギフト需要も高まりつつあります。
今季は9月以降の生育期に適度に雨が降り、実太りも良好。食味のよい仕上がりとなりました。
劒持雅組合長(50)は「生産者が増え、樹も成木となったことで収穫量が伸びている。猛暑の影響は少なく、徹底した水管理で順調に仕上がった。この時期にもおいしいモモがあることを多くの人に知ってもらいたい」と話し、夏モモの2倍以上の価格で市場取引されることもある冬モモに期待を寄せました。
今年は組合員96戸の内59戸が約2.9㌶で栽培。夏モモと出荷時期がずれるため繁忙期の労力分散につながり、安定した所得増大にも寄与しています。出荷量は14㌧を目標に、県内をはじめ東京や大阪の市場を中心に12月中旬まで出荷を続ける予定です。





