JAは、水稲の増収と近年の異常気象による品質低下に対応しようと、各地区で新品種「にじのきらめき」の導入を始めました。一昨年から産地品種銘柄に指定。勝英、津山、新見地区など、県北部で作付け面積が増加し、有望品種として今後に期待がかかります。
農研機構が育成し、2022年に品種登録された「にじのきらめき」は、耐暑性と多収、食味の良さを兼ね備えており、茎が短く、倒伏しにくいのが特長。
農研機構が育成し、2022年に品種登録された「にじのきらめき」は、耐暑性と多収、食味の良さを兼ね備えており、茎が短く、倒伏しにくいのが特長。
勝英統括本部では、日本三大局地風の一つに上げられる、広戸風の被害を軽減する品種の導入を探り、管内中北部を中心に栽培を推進。2023年に10戸が10㌶で試験栽培を始め、主に飼料用米からの転換で、2024年は約100戸が100㌶を超える面積を作付けしました。
2024年は全国的に高温障害が問題となったが、約6600俵(400㌧)の出荷があり、1等米比率が92%と、県下で栽培する品種の中でも品質の高さが目立ちました。
有利販売や集荷、品質安定などにつなげるため、同統括本部では勝英にじのきらめき部会を設立。本年度は350戸が今季の約3倍の300㌶で栽培します。3月14日には生産者や関係者ら約150人が参加して設立総会を開き、2万俵出荷、4億円の販売金額を目標に、高品質米の栽培に取り組むことを決めました。
生産部会長となった奈義町の芦田元さん(70)は、「所得安定のためにロットを増やして販売できるよう、生産者が一丸となって栽培に取り組みたい」と話しました。
JAの内藤敏男組合長は「育苗や乾燥施設など栽培しやすい環境を整えていき、全国有数の産地となるように、生産者と一体になって産地づくりに努めたい」と展望を述べました。
JAでは品質の安定や有利販売、種もみの確保などに注力します。栽培講習会を開くなどして生産者を支援。所得向上や経営の安定につなげます。





