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農と食Agri and Food

家庭菜園

野菜 広報誌「晴ればれ」2023年12月号掲載

ユズ さわやかな香りと酸味

家庭用には「多田錦」がおすすめです。果実は小ぶりですが、種がないので使いやすく、結実も優れています。耐寒性が非常に強く、一般的な柑橘類が育つ地域より北でも栽培できます。
津山南部アグリセンター 小坂 凌也の写真
津山南部アグリセンター
小坂 凌也
栽培スケジュール
栽培スケジュール

1.植え付け

根を四方に広げ、それよりふた回りほど大きな穴を掘り、元肥に有機物を与えて植える。十分に有機物を与えると結実も早まる。

2.整枝

直立性なので、誘引などによって枝を下垂させ、成長を抑えて結実を促進し、管理しやすい樹形にする。
開心自然形
主枝を3本作り、よく開いたゆったりした樹形。成長が緩慢なので、ある程度不要な枝もつけておかないと、木が育たない。2~3年間は自然に伸びるのに任せ、それから整枝してもよい。
開心自然形の図
主幹形
庭ではスリムな主幹形がよい。角度を広くとった側枝をまんべんなく作る。
主幹形の図
ソラのイラスト
ソラからのアドバイス

若木時代は、草抑えと乾燥防止のための敷ワラを行うよ。植え付けから3年間は、乾燥が続く時にかん水が必要だよ。

角度の広い側枝の作り方
【細く、若い側枝の場合】
成長は角度で調整できる。弱い枝は先端を上げる。
主幹形の図
【太くなった側枝の矯正】
主幹形の図
ポイント
ユズは直立性で、まっすぐに伸びる性質がある。分枝角度を大きく取って誘引し、成長を抑える。

3.せん定

主幹形に仕立てる場合
せん定の図

4.摘果

隔年結果しやすいので、摘果が必要。一般家庭では果実が小さいうちから間引き利用するとよい。摘果の目安は1果につき、大果系は葉50~60枚は必要。隔年結果を直したい場合は、1果につき葉70〜90枚にする。
サンのイラスト
サンからのアドバイス
結果調整を兼ねて夏ごろから間引き収穫するといいよ!

5.施肥

秋に肥切れすると葉が落ちやすい。日頃から有機物を与え、夏から秋にかけて窒素を中心に施す。5〜10年生の結果初期と比べ、結実前の若木は5割減量、10年以上は5割増量する。
施肥例(5〜10年生)
春肥
1aあたりの量
(1)
果樹いちばん
5~6㎏
夏肥
(6月)
1aあたりの量
(2)
ヨーロッパ化成 S604
2~2.5㎏
初秋肥
(8〜9月)
1aあたりの量
(2)
ヨーロッパ化成 S604
2~2.5㎏
秋肥
(10月下旬〜11月上旬)
1aあたりの量
(2)
ヨーロッパ化成 S604
3~3.8㎏

6.病害虫防除

幼木を早く大きくするには、夏枝や秋枝のミカンハモグリガ防除が大切。なかでも、果実の外観を損ねるサビダニ、かいよう病に注意する。
黒点病
枯枝が最も重要な伝染源であるので、生育期を通して枯枝の除去を徹底する。雨滴により感染するので梅雨期前が防除適期。
黒点病の写真
かいよう性こはん症
果実にへこみ・かさぶたが発生。樹勢低下・果実肥大不良となる場合もある。ウイルス(カンキツトリステザウイルス)の感染が主原因。傷や気象条件が原因の場合もある。ウイルスを媒介するアブラムシの防除・樹勢維持・乾燥防止により発症を予防する。
かいよう性こはん症の写真
注意
JAに相談して病状や品目に応じた適切な薬剤を選び、必ず商品のラベルや説明書に従い、適正に使う。

7.収穫

8月以降、果汁は徐々に増える。果実は青くても利用できるので、摘果を兼ねて随時、間引きして利用するとよい。果汁と酸が多く、香りも強くなるのは果実が7~8割ほど色づいた10月中下旬ごろが収穫適期。
貯蔵は果実が2~3段重ねられる程度の浅い箱に並べ、ふたを開けたまま、風通しのよいところで収穫時重量の6~7%の水分を自然乾燥で減らしてから貯蔵する。

おすすめ資材

(1)果樹いちばん
果樹いちばんの写真
チッソ・リン酸・カリを岡山県の土壌に合わせ配分(10-8-8)。有機質と無機質肥料をバランスよく配合しています。
(2)ヨーロッパ化成 S604
ヨーロッパ化成 S604の写真
果樹・野菜などの幅広い品目の追肥におすすめです。
晴ればれレシピ

ユズのレシピ

「晴ればれレシピ」のページでは、晴れの国岡山の旬の食材を使ったレシピを紹介しています!
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津山南部アグリセンター

〒709-3703 岡山県久米郡美咲町打穴中1223
TEL 0868-66-0342
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