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真庭和牛改良組合
大野 翔汰さん(23)

真庭和牛改良組合
大野 翔汰さん(23)

畜産

幼馴染との約束。ゼロから和牛飼育に挑戦

 真庭和牛改良組合は56戸の繁殖農家と、1戸の肥育農家が高い技術と愛情により良質な牛の生産に取り組んでいます。子牛の市場価格の低迷や飼料高などで経営が厳しい状況が続いていますが、酪農からの転換や受精卵移植の導入などにより生産者が若返り、産地が盛り上がっています。
 広島県出身の大野翔汰さんは、ゼロから和牛繁殖経営に参入。思い描いた未来に向け、少しずつ前へ進んでいます。

就農のきっかけは

 小学校の時に幼馴染とした「牧場を作る」という約束を支えに、ずっと畜産経営を夢見て頑張ってきました。
 農業高校から真庭市蒜山地区にある中国四国酪農大学校に進学して畜産を学びました。観光酪農を考えていましたが、投資金額が少なくてすむ和牛農家を目指すことを決意。ゼロからの出発のため、初期投資を減らそうと、大学時代のアルバイト先の繁殖農家、長尾美貴夫さんの牛舎を間借りし、和牛飼育をスタートしました。
 最初の1頭を購入したのは3年前。県によって血統が違うため、幅広い血統のよりよい牛を求めて東北から九州まで買い付けに奔走。高校から大学にかけてアルバイトをして貯めた資金をすべてつぎ込みました。3月14日現在、親牛9頭、子牛4頭にまで増え、年間7頭を出荷するまでになりました。

飼育について

 雪の多い地域なので、冬場以外は毎日放牧し、ストレスのない飼育を心掛けています。母牛の体づくりにもつながり、足腰が強く、背線や肩じまりがよいと評価を受けています。
 初めて牛を購入したときは市場価格がとても高い時期でしたが、出荷を始めたころにはコロナ禍などで年々子牛の販売額が低迷し、飼料高などで苦労しました。行政からの補助金を利用するほか、長尾さんと一緒に、16㌶で牧草を生産し、自給飼料を確保することで経営安定につなげています。
 大学で家畜人工授精師と家畜受精卵移植師の免許を取得。乳牛に受精卵を移植して子牛を産ませる技術も取り入れています。
 自分の直感を信じて独自に和牛改良に力を入れていきたいと思っています。

今後は

 今年から来年にかけて独り立ちを検討しており、牧場を作るのに必要な認定を受ける予定です。
 これから生まれる子牛と、離農する畜産農家から譲り受ける子牛で、今年中に4〜5頭の増頭を計画しています。1人では作業に限界があるので、早く相手を見つけて結婚をしたいとも思っています。
 将来的に30頭まで母牛を増やすこと、子牛市場で最高価格を取ることが今の目標です。3年後に開かれる和牛のオリンピック、全国和牛能力共進会への出場も目指したいです。

和牛

 2024年2月現在、岡山県では繁殖牛農家297戸、肥育牛農家が46戸、繁殖から肥育までの一貫経営33戸が地域の畜産業を担っています。
 管内には「千屋牛®」「備中牛®」「なぎビーフ®」「つやま和牛」の4つのブランド牛があり、豊かな自然の中、古くからの伝統を守り受け継ぎながら、愛情を込めて飼育しています。
 真庭市にあるJA全農おかやま総合家畜市場では一般家畜市場と、年12回の子牛市場が開かれています。繁殖農家が大切に育てた子牛は県内だけでなく、県外にも出荷され、有名産地のブランド牛として飼育されるなど、日本中の畜産業を支えています。

空から望む - 真庭市川上地区

Vol.37 真庭市川上地区の写真
 県の最北端、鳥取県との県境にほど近い川上地区。県有数の観光地、蒜山高原の自然が織り成す、表情豊かな四季折々の顔を楽しむことができます。農業地帯でもあり、あちらこちらに牧草地や田畑が広がるどことなく懐かしいその風景は、訪れる人の心を癒やしてくれます。
 3月中旬の撮影時には、同地区から北にのぞむ中国地方最高峰の大山から蒜山三座へと連なる中国山地の山並みの残雪が美しく、地区を見下ろしています。
管内の牛肉
牛肉の写真
晴ればれレシピ

牛肉のレシピ

「晴ればれレシピ」のページでは、晴れの国岡山の旬の食材を使ったレシピを紹介しています!
直売所で新鮮な農産物を選んで、ぜひ、旬の味覚をおいしくいただいてください!
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