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銀沫の収穫を進める福島さん。出てきたイモの形に一喜一憂する

真庭統括本部
かつやまのいも生産組合 副組合長
福島 康夫 さん(60)

真庭統括本部 かつやまのいも生産組合 副組合長
福島 康夫 さん(60)

野菜

食感も栽培も、そして思いも「ねばる」
かつやまのいも「銀沫®」

 かつやまのいも生産組合の福島康夫さん(60)は、「銀沫」栽培歴20年以上のベテラン。副組合長も務め、出荷量・秀品率ともに上位に入る第一人者として、栽培技術の向上に力を注いでいます。
 「珍しいイモがある」と地区住民が取り寄せた数本のヤマノイモを見せてもらった農業普及指導センターの職員が、当時の町長の依頼で新しい特産を作ろうとしていた町の担当者に持ち込んだことがきっかけで栽培が始まりました。すでに特産として確立していた滋賀県の旧秦荘町を関係者が幾度となく訪れ、「ほかの土地では栽培が難しい」と告げられながらも、約60キロの種イモをどうにか譲り受けました。
 福島さんも、農業普及指導センターに勤めていた伯父の勧めもあり、栽培が始まった当初から携わってきた一人。今でも秀品を作ることは難しく、「こう作れば秀品につながるとまだ言えない」と、栽培管理に毎シーズン余念がありません。イモが肥料を欲しがっているのか水を欲しがっているのかイメージしながら栽培に励み、「やっといいものができつつある段階。まだまだ全員が勉強中」と努力を惜しみません。
 さらなる生産量拡大と産地化への弾みにと、2004年に「かつやまのいも生産組合」を発足。翌年には「銀沫」の名を商標登録。直売所「健康の里」も設立し、栽培・販売の両面から産地基盤を強化してきました。

副組合長の福島さんの畑で、初めて収穫を体験した「まにわ銀沫ねばり隊」隊長の「よしもと住みます芸人」ハロー植田さん(左)。「来年は栽培にチャレンジしたい」と意気込みます。
 20年以上かけて試行錯誤し、10年前に2.8トンだった出荷量は約5倍になるまでに成長。全国の多くのメディアから注目を集めるまでになりました。
 出荷量が増えた一方、注目度の高まりを受け、手に入りにくい状態が続きます。「地元では『銀沫』の名が知られてきた。もっと全国にむけて発信し、出荷量を確保していきたい」と福島さんは先を見据えます。

空から望む - 真庭市岩井谷
城下町に根付いた新たな特産「銀沫®」の紅葉が秋を告げる

真庭市岩井谷の写真
 真庭地域は森林が8割を占め、一級河川の旭川と支流の新庄川・備中川に沿う平野部を中心に、民家や農地が点在します。
 南北に広い地域性をいかし、「ひるぜん大根」やスイートコーン・花き・果菜類など、それぞれの気候に合った幅広い農産物の生産が盛んです。
 観光地の側面も持ち合わせ、西の軽井沢と言われる蒜山高原、湯原温泉や旧宿場町の佇まいを残す新庄村のがいせん桜通りなど、年間250万人の観光客が県内外から訪れる観光スポットです。
 かつやまのいも「銀沫」(以下、「銀沫」)が育つ勝山地区中心部は、かつて美作勝山藩2万3千石の城下町として栄え、現在ではその町並みを生かした「のれんの町」や「勝山のお雛まつり」などの町づくりが評価され、町並保存地区にも指定されています。
 その中心部から車で約20分。撮影に訪れた真庭市岩井谷は「銀沫」のほかに、オミナエシ・クレマチスなど花の栽培も盛んです。山の斜面にある家々や田畑・道端の草花など、自然と人が織り成す四季の風景は、どこか懐かしく、訪れた人を温かい気持ちにさせてくれます。

 10月から始まる「銀沫」の紅葉。ハート形をした葉は収穫間近には黄色や茶色に紅葉し、秋の訪れを告げる馴染みの風景です。近年たくさんのメディアに取り上げられ、多くのファンが、真庭の秋を満喫します。

銀沫の写真
ヤマノイモ(銀沫)についてはこちら
 銀白に輝く滝のしぶきのごとし。食べた人に「山の芋の概念が変わる」とも言わせた「銀沫(ぎんしぶき)」。
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