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生産者が店頭で初のPR・「桃太郎シルク」知名度向上へ

びほくトマト部会は8月26日、岡山市の天満屋ハピータウン原尾島店でびほく地区特産のトマト「桃太郎シルク」を消費者に向けてPRしました。「桃太郎シルク」の知名度向上と全国屈指のトマトの産地であることを周知するために企画。同部会の生産者が店頭で消費者に向けて直接PRするのは初めてです。
「桃太郎シルク」は滑らかな食感で従来のトマトに比べ酸味が少ないため、子どもでも食べやすいです。熱を加えても型崩れしにくいのも特長です。同部会は今まで「桃太郎ワンダー」や「桃太郎サニー」、「桃太郎8」などの品種を栽培しました。しかし、近年異常気象による高温や降水量の減少などが原因で、裂果や空洞化などが発生し、従来の品種を栽培し続けるのが厳しい状況に直面。生産のピークが過ぎた9月・10月以降は出荷数量が低下することも課題の一つに上がりました。同部会は、耐暑性と食味のよさを兼ね備えた品種を新たに栽培するため、2022年から試作を開始。試行錯誤を重ねていく中で、新たな品種「桃太郎みなみ」を導入。従来のトマトと比べ食感が違うことのPRと全国への浸透を図るため、2024年から販売名を「桃太郎シルク」と命名しました。同年から本格的に同品種へと切り替え、栽培を始めました。
同部会は現在57人が約10㌶で夏秋トマトを栽培。本年度は販売力強化と消費者へのPRに力を入れ、11月末までに出荷量870㌧、販売金額4億3500万円、1キロ当たりの単価500円の達成を目指します。栽培をする中で猛暑対策として遮熱資材を活用し、昨年よりも多い収穫と出荷を見込みます。
会場では、同部会やびほく基幹アグリセンター、JA全農おかやまの関係者ら6人が参加。「がんばろうコール」などを通じて全国へPRを行いました。来店者に「桃太郎シルク」の試食を勧めるとともに、部会の取り組みを伝える動画を上映。従来のトマトとは違う食感やおいしさから、会場にはたくさんの笑顔があふれました。試食した人からは「味がよく適度な酸味があり、おいしかった」「サラダにして食べてみたい」などの評価を受けました。藤井包温部会長は「生産者一人一人が創意工夫しながら栽培に取り組んでいる。びほく地区特産のトマトをぜひ味わってほしい」と力を込めて話しました。