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収量増目指し情報共有の場を開催

勝英アスパラ部会では、勝英農業普及指導センターと協力し、昨年から10㌃あたり2㌧の収穫量を目指す現地勉強会「2t塾」を昨年から開いています。 同部会では水田の転作作物として1999年から導入。現在50戸の生産者が年間52㌧を出荷します。昨年からは情報や栽培を共有し、一般的な収量560㌔を超える収穫量を目指そうと、栽培現場で生産者が情報交換や技術を学ぶ「2t塾」を企画。生産者の所得向上や交流、意識の統一に努めています。 7月上旬には隣接する津山統括本部管内のつやまアスパラガス部会南部支部長の北田修三さんのほ場を訪れ、北田さんが考案した新しい株の補植技術を学びました。北田さんは水分過剰で病気が発生し、180株程が欠株になったことをきっかけに、補植の方法に着目。補植した際に苗が小さく、活着が悪かったことから、別の場所で1年間栽培し、株を大きくしてから植えることを思いつきました。多くの生産者のほ場では、弱い株や病気によって、毎年50株程度が欠株。補植しても活着率は約8割程度だったが、1年間育てた株を補植することで、約94%にまで向上しました。ほ場に植え付けた際、日照不足など元からあった株の影響を受けにくく、浅く補植することで、根や地下茎を傷つけた際に発生する有毒物質の放出を抑えて連作障害(アレロパシー)の影響が軽減。欠株を補うことでほ場の全てを無駄なく活用し、収量増にも期待できます。 勝英アスパラガス部会美作支部の橋本祐樹支部長は、昨年収穫が終わった後に欠株の位置を確認し、今年春に1年養生した苗を試験的に定植。これまで補植を考えていなかった橋本さんは、祖父の代から使っていた苗の老朽化や欠株のため、自身が就農してからほ場を別の場所に新しく新設して栽培を始めました。「欠株部分だけ植え替えることで資材費、労力の軽減にもつながる」と歓迎します。 部会では生産者の所得向上や収穫量増大を目標に、新しい補植方法を検討していきます。