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種もみ採取に田植え 蒜山アキヒカリ生産振興協議会

蒜山三座をバックに田植えをする生産者と関係者
JA晴れの国岡山蒜山アキヒカリ生産振興協議会では5月下旬、真庭市蒜山下徳山の田んぼで、種籾を採取するための田植えを実施。協議会役員やJA、全農の職員、資材メーカーなど15人が参加しました。
全国的にも産地が少ないことからモミ種の確保が難しく、産地の維持と米の安定供給を目指して、協議会が種もみ採取のために毎年栽培。秋に刈り取ったもみを次年度栽培し、3年がかりで生産者に配布します。生産者組織主体で行うのは全国でも珍しい取り組みです。
先祖返りする苗を処理しやすいよう、1本ずつ育苗し、機械植えが出来ないことから、手でほ場に植え付けます。今年は初めて地元の民謡グループ「二若座」の3人が、地元に古くから伝わる田植え唄を生演奏で披露。太鼓や三味線に合わせ、生産者が一列になって苗を植えました。地元のシンボル「蒜山三座」を望む田んぼには、地元住民も駆けつけ、田植えや唄を見学。秋まで続く長い米作りの始まりを見守りました。
アキヒカリは多収性の極早稲品種で、粘りが少なく、酒米や中食、外食などの業務用などに高い需要があります。今年度は48戸が44.2㌶で栽培。冷涼な気候で育つため、2024年度も1等米比率が97.5%と高い品質を誇ります。河井昭昌会長は「高齢化で生産量が減っているが、協力し合って、できるだけ続けていい米を作りたい」と話します。