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新見リンドウ本格化 選花場整い出荷拡大 悲願の販売1億円へ

涼やかな印象を与える紫のリンドウ
新見花卉部会は、地域特産の切り花「リンドウ」の出荷を本格化させています。機械3台や予冷庫を備えた新たな選花場を昨年から稼働させ、作業性や鮮度保持の効果が飛躍的に高まりました。規模拡大や新規就農者の参入が進み、今年は農家21戸が4・8㌶を栽培し、前年を大きく上回る150万本の出荷を見込みます。販売額も悲願だった1億円の達成を狙います。
近年は高温による生育障害や品質低下が課題となっていました。新施設の整備によって選別・結束・箱詰めに要する時間を短縮できるだけでなく、予冷庫を活用した品温管理も徹底しています。栽培面では品質低下を招くハチ避けネットをすべてのほ場に設置し、高温で活動が活発化する二ホンミツバチからの被害を防ぎます。担当者は「花の傷みによるロスが減った上、日持ちもよくなった」と市場からの評価の高まりに手応えをみせています。
今年は春先から気温が低めに推移し、順調に生育が進み、平年並みの6月中旬から出荷が増え始めました。花の色づきや草姿とも良好で濃い紫のつぼみが涼やかな印象を与えます。仏花だけでなく、食卓のあしらいなどにも向きます。7月下旬から8月上旬に最盛期を迎え、白やピンク、2色咲きなど11月まで多彩に展開します。
就農2年目の新田大祐さんは35㌃を栽培し、6月13日に初出荷にこぎつけました。新田さんは「ひと安心したが、気を引き締めてシーズンを乗り切りたい。毎年、一人でも二人でも若い仲間が増えてくれればうれしい」と話しました。