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ひと足早い初夏の味、出荷スタート/勝央町桃部会
県内唯一、加温で桃を栽培するJA晴れの国岡山勝央町桃部会の石川裕之さん(48)里江さん(71)親子のハウスで5月2日、露地桃より約1カ月以上早く出荷が始まり、初夏の味を食卓に届けました。
石川さんは13㌃の3連棟のハウスで6品種35本を栽培。昨年初冬の気温が高く、十分な休眠期が取れなかったため開花が1週間程度遅れ、木によってバラツキがでるなど生育への影響を心配しましたが、昨年通りの品質、出荷時期となりました。
初日には、小ぶりであっさりとした甘みが特徴の極早生品種「はなよめ」を約100個出荷。花嫁が頬紅を挿したようにほんのりピンク色に色づき、直径約8㌢、200gほどの大きさに育った実を次々と収穫しました。JAの選果場で箱詰めなどを行い、県内の市場を通じて百貨店などの店頭に並び、贈答用を中心に販売されます。順次品種を変えながら6月10日ごろまで出荷を続け、中旬ごろから県南産地の露地桃にリレーをつなぎます。
同地区では約30年以上前からハウスで11軒ほどがハウスで栽培していましたが、高齢化や大雪での倒壊で現在は石川さんのみ。「燃料や資材が高騰する中、県内で唯一のハウス栽培で勝負できる。高価格販売で露地につなげたい」と産地を守ります。初出荷を迎え「品質のよい桃が消費者に届けらるのを嬉しく思う。ひと足早い夏を感じてほしい」と話しています。