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初冬を彩るユズ出荷最盛/久米南町
ユズを1つ1つ収穫する鈴木さん
岡山県下一のユズの産地、久米南町で出荷が最盛期を迎えています。1995年ごろから休耕田を利用して始まったJA晴れの国岡山久米南ユズ部会では、現在約60戸が栽培。今年度は11月5日から選果場への受け入れを開始しました。10月に高温で推移したため色づきがやや遅れ気味でしたが、このところの気温の低下で色づきが進み、例年よりやや5日遅く出荷がスタート。夏場の高温少雨などの影響でやや小玉傾向ながら、香り、酸味良い出来となりました。
他県産地より早い時期の収穫で市場からの引き合いも強く、今年度は80㌧の出荷を目標とし、約1割を津山、岡山、倉敷、米子の市場などへ出荷。また冬至用に不織布に入れたユズを出荷するほか、果汁や果皮などを6次加工用にも余すことなく利用します。
今年度部会長に就任した鈴木史則さん(39)は神奈川県横浜市からのIターンで地域おこし協力隊に就任。任期中に近隣住民から園地を借りてユズの栽培を始め、2021年にキュウリとの複合経営で本格就農しました。今季は10月末から収穫を始め、「同部会のユズは芳醇な香りが特徴。果汁をビールに入れたり、ユズみそなどで楽しんで」と話します。
鈴木さんは協力隊として部会員から聞き取り調査を行い、ほ場の場所や本数、将来的な動向などを取りまとめデータ化。担い手い手対策にも取り組んでいます。「産地として継承してもらえる人が増えるよう頑張りたい」と意気込みます。