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農と食Agri and Food

家庭菜園

野菜 広報誌「晴ればれ」2020年9月号掲載

ホウレンソウ

酸性土壌に弱く、PH5.5以下では生育障害がみられ発芽が悪くなるので、播種の1ヵ月くらい前に石灰を施用します。寒さには強く、厳寒期でもビニールトンネルなどで保温すればよくできます。夏の暑さ対策には、べた掛け資材や遮光ネットなどが有効です。水はけが悪い畑では、べと病や立枯病が発生しやすいので、排水対策として排水溝を設けます。
まにわ園芸相談員 真壁 芳明さんの写真
加計 博正
倉敷かさや広域営農経済センター
倉敷アグリセンター営農課係長
種まき時期
●寒冷地
  • 春まき/4月下旬~5月上旬
  • 夏まき/5月下旬~8月下旬
  • 秋まき/8月下旬~9月下旬
●平坦地
  • 春まき/2月中旬~5月上旬
  • 秋まき/9月上旬~11月下旬
冬に温暖な地域では春まき、秋まきおよび冬まき栽培、寒冷地では春まきおよび夏まき栽培が主体です。

1.畑の準備

種まきの2週間前に堆肥を10㎡あたり30㎏、土壌酸度を整えるための石灰と元肥を施用して、十分耕します。

図:畑の準備
元肥え
使うのはコレ!
(1)

「野菜の肥料」
10㎡あたり
1.5㎏
ポイント
微酸性ないしアルカリ性土壌を好むので、石灰を不足のないよう施用する。

排水の悪い菜園では高畝にし、畝上に幅15㎝で、2~3条の播種溝をつくる。

図:平畝
図:高畝

2.種まき

播種溝全体にたっぷり水をまき、種をばらまき、または、点まきする。

ポイント
高温期には発芽が悪くなるので流水に半日浸した後、湿らせた布袋に入れる。種が乾かないようポリ袋に入れて2~5℃の冷蔵庫に2~4日間入れ、発芽しないうちに取り出してまく。
図:種まき

3.間引き

1回目
 子葉が開いたとき
2回目
 本葉2〜3枚のとき


図:間引き

図:高温期・低温期

4.追肥

1回目
 1回目の間引き後に畝の片側に施し、鍬で畝の肩に土ごと寄せる。
2回目
 2回目の間引き後に1回目の反対側に施す。

使うのはコレ!
(2)

「化成肥料14‐14‐14」
1mあたり 60g
図:追肥

5.病害虫防除

べと病
 曇雨天が続くと発病しやすい。窒素過多や密植栽培は被害を助長する。

写真:べと病
写真提供/岡山県病害虫防除所

ヨトウムシ
 周辺に雑草が多いと被害が大きくなる。べた掛け資材をトンネル被覆する。

写真:ヨトウムシ

6.収穫

草丈が22~25㎝が目安です。収穫遅れになることが多いので、一度にたくさんまかずに必要分だけ時期をずらしてまく。

ポイント
収穫の1週間前からかん水をひかえると品質が向上する。
図:収穫

保存方法

乾燥を防ぐため新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。2〜3日を目安に使い切る

図:保存方法

楽しみ方・食べ方のコツ

えぐみの原因となるシュウ酸は水溶性!たっぷりの熱湯で短時間ゆで、水に漬けて一気に冷やすとえぐみが減少する。炒める調理のときも、あらかじめ軽く下ゆでしておくと、シュウ酸が抜けてまろやかな風味に。

図:楽しみ方・食べ方のコツ

おすすめ資材

(1)新発売 JA晴れの国岡山
オリジナル野菜の肥料
新発売 JA晴れの国岡山 オリジナル野菜の肥料の写真
窒素・リン酸、加里に加え、微量要素をバランスよく配合し、野菜の元肥え・追肥に幅広く使えます。
(2)化成肥料14-14-14
化成肥料14-14-14の写真
高成分なので少量投入で経済的。作物に早く作用し、品質アップ、増収が期待できます。
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〒710-0807 岡山県倉敷市西阿知町1040-5
TEL 086-460-4615
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