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農業応援隊!晴れびとHarebito

通い慣れた竹林に今年も春が訪れ、笑顔を浮かべる中塚さん夫妻です。

JA晴れの国岡山 岡山西統括本部
真備筍生産組合 副組合長

中塚 誠生 さん(69)

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真備筍生産組合 副組合長
中塚 誠生 さん(69)

野菜

歴史ある産地で代々受け継いできた竹林を守りたい

 2018年7月の西日本豪雨で自宅が全壊した、倉敷市真備町の中塚誠生さんは今もなお、町外から片道約30分かけて通い、旬を迎えた特産「まびのたけのこ」の収穫に汗を流しています。
 祖父母から3代受け継ぐ20アールの竹林で、5月まで収穫し、多い時には1日60キロを掘ります。地面からほんのわずかに伸びた先端を探し当てる様子はまさに職人そのものです。つき棒を使って丁寧に掘り出すと、白く香り豊かな「まびのたけのこ」が姿を現します。
 おいしく上質な「まびのたけのこ」を育てるには、竹林の手入れが欠かせません。田植えを終えた暑い時期から次作に向けた手入れを始めます。粘土質の土が固くなるのを防ぎ、来年もおいしく育つようにと肥料を3回施したり、雑草を取り、古くなった竹を倒して日当たりをよくするなど入念に手入れを行います。

地面から顔を出したたけのこの写真
生産者は土からほんの少しのぞいた部分だけを見てどれくらいの大きさか分かる

 手間暇かけて育てた「まびのたけのこ」。中塚さんのおすすめの食べ方は、刺身。茹でてスライスし、ワサビ醤油で食べると、さっぱりとした味わいが口いっぱいに広がります。
 中塚さんは「災害を乗り越え、親子3代で受け継いできた竹林を守っていきたい」と将来を見据えます。

竹林の写真
竹林の手入れは生育に欠かせない。春の柔らかい木漏れ日が差す

空から望む - 倉敷市真備町 復興すすむタケノコの里

竹林の写真
 倉敷市真備町の中央には高梁川支流の小田川が流れています。2018年7月の西日本豪雨で、堤防が決壊するなどして、真備町のおよそ3割が浸水する甚大な被害を受けました。現在は復旧も進み、街並みにも活気が戻りつつあります。特に丘陵地が多い箭田・有井地区には竹林が広がり、岡山県内最大のタケノコ産地として知られています。
 はじまりは同町箭田の故・妹尾嘉吉さんが、総社市下倉から「孟宗竹」を3本ほど持ち帰って植えたことと言い伝えられています。その言い伝えは同町内にある「孟宗筍栽培元祖の碑」に刻まれ、今も脈々と後世に伝えられています。
 妹尾嘉吉さんが植えてから約150年。町の至るところでタケノコのオブジェを見かけ、公共施設名にも使われ、県内で「タケノコと言えば真備」と言われるまでになりました。
タケノコの写真
管内のタケノコ
 タケノコの味は土で決まるといわれます。真備の土は極上のタケノコを育てるのに最も適した粘土質の赤土です。
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